最近、よく耳にするようになったネット上の仮想世界「メタバース」
一般的なオンラインゲームと違い、暗号資産との親和性や一般企業の出展が進むなど、ビジネスインフラとしても期待が寄せられています。
また、メタバース内のゲームで仮想通貨をやり取りできることから、ゲーマーにとっても収益化しやすいのも魅力のひとつ。
今回は、そんな今話題のメタバースについて解説します。
メタバースとはどんなサービスか?

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ゲームなどのエンターテインメントだけでなく、ビジネスでの活用も期待されているメタバース。
まずは、その全容について解説します。
単なるオンラインゲームとは違う

画像引用元:ビジネス+IT
メタバースとは、ネット上で提供される3Dの仮想世界です。
ユーザーは自分のアバターを設定し、他のユーザーとオンラインでコミュニケーションを取ることが可能です。
・・・というと、既にありふれているオンラインゲームの一つにしか思えないかもしれません。
しかし、メタバースの最大の魅力は「仮想世界と現実世界がリンクしている」ということです。
例えばメタバースに仮想の会社を設立し、そこで事業を行ったり、学校を立てて授業を行ったりということもできるのです。
また、メタバース上でゲームに勝つと賞金がもらえたり、それをビジネスとして生計をたてているゲーマーもいるのだとか。
「ネット上の仮想世界で部屋を作り、誰かとお話ししたりできる」という、いわゆるアバターチャットのようなものであれば、大昔にも幾つかありました。
例えば、
- Second Life(セカンドライフ)
- Ameba Pigg(アメーバピグ)
- Habbo Hotel(ハボホテル)
などです。
これらとメタバースの違いは、やはり「現実世界とのリンク」です。
特にメタバースはビジネスとの融合について、非常に期待されています。
それについて、もう少し詳しく解説しましょう。
メタバースとビジネスとの親和性と、今後の可能性
メタバースが単なるオンラインゲームの粋を超え、ビジネスインフラとしての可能性を確立しつつある理由。
それは、次の3つが理由ではないかと考えられます。
- NFTの登場
- 5Gモバイル通信など、ネットワークインフラの充実
- リモートワークをきっかけとした、ユーザーのビジネス面におけるIT利活用の浸透
まず、大きな理由としてNFTの登場が挙げられます。
ネット上で金融情報をやり取りする場合はブロックチェーンという方式が採用されていますが、これは不正なコピーや改竄を防止する施策がされています。
そうして安全にやり取りされるデータがNFTと呼ばれるものです。
NFTには鑑定書・証明書となるデータも付加される為、デジタルアートなどの著作物はもちろんのこと、暗号資産としても採用されているものとなります。
また、以前まで一般的とされていたLTE回線の約20倍もの通信速度をもつ5Gも、メタバースをビジネスインフラとして十分に機能させるのに重要といえます。
5G通信回線はまだ普及段階ではありますが、完全にLTEに変わる一般的な通信回線となる頃には、4Kを前提とした動画配信やVRといったサービスにおいても期待されているモバイル通信回線です。
更に、新型コロナウィルス感染症対策としてテレワークが浸透したのも、メタバース普及の可能性を高めるきっかけとなりました。
現在はZoomによる一時的なオンラインミーティングを挟みつつ、普段は自由な時間に作業というのが一般的なテレワークなスタイルですが、今後はメタバース上のオフィスに出勤し、まるでRPGをプレイしている感覚で仕事を・・・という日が来るかもしれませんね。
メタバースでできること・今後の可能性
ここで、今後メタバースを利活用することで期待できることを予想していきたいと思います。
メタバースの活用で期待できること
- 「見える化」の具体化による、Webマーケティングの促進
- 雇用の安定・拡大
- 災害・パンデミックに対するビジネスインフラの保守
順に解説してまいります。
「見える化」の具体化による、Webマーケティングの促進

画像引用元:@Living
メタバースで得られるビジネス面のメリットとして、まずは商品やサービスのプロモーションが、より「見える化」できるという点が挙げられます。
例えば、商品の発表会などを現地ではなくメタバース上で行うことにより、スマホやタブレットで発表会に参加できるといった利活用が可能となるのです。
これまで、XやインスタグラムなどによるSNSマーケティングでは画像や動画によるプロモーションが重要視されていました。
しかし、今後はそれに加え「メタバース上でのプロモーション」も重要となることが予想されます。
雇用の安定・拡大
また、オフィスをバーチャル化することで交通費など人件費の削減、また固定資産にかかる費用をコストカットすることにより、企業もより人材採用をしやすくなるというメリットも挙げられます。
今後は「メタバースに出社する」という観点でのテレワークの働き方やビジネスマナーなども、新しいビジネススキルとなるのではないでしょうか。
災害・パンデミックに対するビジネスインフラの保守
「ビルなどの固定資産を持たない」「NFTによる暗号資産の保有」という点は、災害やパンデミックに備えるという点でも大変有利です。
勿論、これらは実態がないという面ではセキュリティ面などでの管理が複雑化するというデメリットもありますので、今後しばらくはリアルオフィスや現金など、現物も併せての企業活動が主流となるでしょう。
人気のメタバースを紹介
ここでは、「メタバースを体験してみたい」という方向けに、初心者におすすめのメタバースを紹介します。
おすすめメタバース3選
- The Sandbox
- V-expo
- cluster
The Sandbox

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「The Sandbox」は、ゲームで勝利することによって仮想通貨を稼ぐことのできるメタバースです。
ゲーム内の描画は「マインクラフト」によく似ており、LANDという土地を売買したり、VoxEditと呼ばれるツールで町を作ったりすることができます。
「ゲームで遊びながら収益化したい」というゲーマーには、夢のようなメタバースですね!
V-expo

画像引用元:V-expo
「V-expo」は、メタバース上に説明会やイベント会場を設立できる仮想レンタルスペース
です。
主に社員研修や会社説明会といったビジネスシーンでの利用は勿論のこと、デザインやアートの展示会、ショップの出店といったイベントなどに活用できます。
国産メタバースということで、日本語で情報が出ているのがありがたいところ。
資料請求も簡単にできるので、利用を考えている方は公式サイトからダウンロードしてみましょう。
cluster

画像引用元:cluster
「cluster」は、アバターを自由に作って仮想世界でオンラインコミュニケーションを楽しむことのできるメタバースです。
かつて「Second Life」で遊んだことのある方にとっては、一番馴染みやすいメタバースではないでしょうか?
Cluster内に部屋や町などを作って自由に世界を構築するには、開発環境として「Unity」を使用します。
既にビジネスシーンでの利用も始まっていることもあり、ひとまずメタバースを始めていみたい方にとって、最初に体験してみるといいかもしれません。
まとめ
では、今回のまとめに入りましょう。
- メタバースは、ネット上の3D仮想空間の総称
- 以前のSecond Life等と違い、ビジネスでの利活用も期待されている
- その理由として、テレワークの普及や5G回線、NFTの登場などが挙げられる
- メタバースによって、Webマーケティングの利便化や人材採用の拡大、災害に対するビジネス保守の高度化などが期待できる。
メタバースを楽しむには、ある程度スペックの高いマシンが必要となります。
特にオススメなのは「ゲーミングPC」と呼ばれるモデルのPCです。
また、Eye Smartではメタバースやオンラインゲームを快適に楽しむためのPCカスタマイズ相談も受付中です。
「SSD換装」「グラボ増設」などをご検討の際には、是非ともご相談ください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。